ただ《持っておく》こと

 紹介するのは、あまりに地味なので、意外に知られていない方法である。
 

 A.誰かに読み上げてもらった単語を、すぐに復唱する
 
 B.誰かに読み上げてもらった単語を、15秒間待ってから、復唱する
 

 これはすぐに実験できるから、AとBをどちらも試してみよう。
 
 Bのやり方の方が、圧倒的に記憶に残る。
 違いは「15秒間待つ」ことだけである。
 
 
 短期記憶に情報が保持される時間はかなり短く、通常15秒(長くても30秒)程度と考えられている。
 それを超えて記憶を保持しようとすれば、情報を処理せざるを得ない。
 記憶したい情報をただ流すのでなく、少しの間「持っておく」ことで、情報処理プロセスを作動させる訳である。
 

4つの基本技

 では「15秒待つ」ことを組み込んだ記憶法の4つあげよう。
 4つというのは2種類のインプット(聞く/読む)と2種類のアウトプット(言う/書く)を掛け合わせた数である。
 どれもシンプルな方法なので、いろんな記憶技法や記憶方略と組み合わせることも簡単である。


(1)delayed repetition 聞く→言う

 時間差復唱。
 耳で聞いた情報(たとえば単語や文)を、15秒待ってから、復唱する。
 
 
(2)delayed dictation 聞く→書く

 時間差ディクテーション。
 耳で聞いた情報(たとえば単語や文)を、すぐに書き留めるのでなく、15秒待ってから、書き出す。
 

(3)delayed copying 読む→書く

 遅延写経。
 読んだ情報(たとえば文字や単語や文や数式など)を、すぐに書き写すのでなく、15秒間待ってから、何も見ずに書き出す。


(4)Read & look-up 読む→言う

 時間差音読。
 読んだ情報(たとえば文字や単語や文や数式など)を、すぐに発音/発声するのでなく、15秒間待ってから、何も見ずに唱える。

15秒で訓練なしにできる記憶力を倍増させる方法 読書猿Classic: between / beyond readers (via newroutine)

(出典: newroussandarkfantasyから)

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